このブログではこれまで、理解しづらい文学小説を中心に、人物相関図を使ってわかりやすく解説してきました。
そこでこの記事では、同じ手法を使って有名アニメ作品の人物相関図を作成しました。
まずは映画「もののけ姫」のキャラクター関係を理解できるよう、人物相関図を使って解説します。
次に、登場人物ごとに関係性を中心に解説します。
キャラクターの画像素材は、スタジオジブリ公式サイトの「作品静止画」を使いました。
キャラクターごとの相関関係を見る前に、まずは勢力間の関係をおさえておきましょう。
おまけとして、名言を落とし込んだ相関図も作成しました。
勢力関係を理解する
エボシ御前が率いるタタラ場の勢力です。
女人や病者などの弱者を保護し、自分たちの暮らしを豊かにするために山や森を切り開こうとします。
師匠連とは、シシ神を討伐するという点で利害が一致しています。
師匠連という謎の組織で、作品中ではジコ坊に代表される勢力です。
不老不死とされるシシ神の首を狙う朝廷の意向で、シシ神の森に侵攻します。
タタラ場勢力をシシ神討伐の尖兵にし、石火矢衆を派遣するなど支援しています。
シシ神を頂点に、モロの一族や乙事主をはじめとする猪族、猩々など「もののけ」の勢力です。
ヒロインのサンは人間ですが、この勢力に属しています。
もののけ勢力は山や森を守るために、侵攻してくる人間勢力と戦います。
キャラクターごとの相関関係を理解する
キャラクターごとの相関関係は図のとおりです。
ちなみに、この相関図を作っていて、アシタカとカヤが許婚だということを初めて知りました(汗)。セリフどおり兄弟だと思っていました。
アシタカを「兄様」(一族の中の年上の男子という意味)と呼ぶが実の兄妹ではなく、里公認のアシタカの許嫁であった。
wikipedia「もののけ姫」から引用
名言でキャラクター間の関係を理解する
キャラクターごとに1つの名言を選びました。
矢印は、誰が誰に言ったかをあらわしています。
やはり主人公のアシタカに対するセリフが多くなりました。
見た目も性格も「いい男」な主人公。17歳。
物語の冒頭で、エミシの村を襲ってきたタタリ神に矢を放ち、その引き換えに右腕にアザとともに死の呪いを受ける。ヒイ様の占いに従い村を抜け、西へ旅発つことになる。
相関図でも示したとおり、3つの勢力のどこにも属さず、勢力間の争いをなくそうと走り回る。
正義感が強く、嘘偽りなく、裏表なく、周囲に流されず自分の意見を言う。そんな持ち前のまっすぐな性格で、最終的にはみんなから愛される存在になる。
アシタカの名言は、ひん死になったアシタカに追い打ちをかけようとするサンに放った一言。
生きろ、そなたは美しい。
ヒロイン。15歳。山犬に育てられた「ものの姫」。
「シシ神の森」勢力の切り込み隊長的存在で、エボシ御前の首を狙う。
サンの名言は、物語の最後にアシタカに言った言葉。
アシタカは好きだ。でも人間をゆるすことはできない。
タタラ場を率いる女性。
老若男女問わず民に慕われる優秀なリーダーであり、サンと互角に戦えるくらい個の強さもある。
「タタリ神の森」勢力と争うだけでなく、タタラ場を狙うアサノ公方などの侍連中ともいざこざが絶えない。
エボシの名言は、タタラ場を強襲したサンとの間に割って入ったアシタカに放った一言。
さかしらにわずかな不運を見せびらかすな。
「師匠連」の一員で唐傘連の頭領。
天朝の意向を受け、シシ神の首を狙う。
地侍の勢力関係からシシ神の生態まで詳しい博識かつ情報通で、部下や利害関係者をうまく動かす調整力に優れており、組織人として有能な官僚気質がうかがえる。
ジコ坊の名言は、映画の最後のセリフとして、アシタカのことを念頭につぶやいた一言。
いやあ、参った参った。馬鹿には勝てん。
シシ神の森に棲む山犬。
人間に捨てられたサンを娘として育てる。
乙事主とは旧知の間柄である。
モロの君の名言は、人間であるサンを解放せよと迫るアシタカに対して放った一言。
黙れ小僧。お前にサンがすくえるか。
シシ神の森を守るため、鎮西(九州)から駆けつけた猪神。
乙事主の名言は、満身創痍のなか、猪の皮をかぶったジバシリを蘇った仲間と思いこみ、奮起したときの一言。
もどってきた!黄泉の国から戦士たちが帰ってきた。
森の神。
生命を与え奪いもする。
昼は動物のような姿で、夜はディダラボッチの姿になる。
森にすむ精霊。
頭を動かすとカラカラという音が鳴り、この音でシシ神を呼ぶ。
エミシの村を襲ったタタリ神の正体で、乙事主と同じ猪神の一族。
エボシ御前のはなった石火矢の毒つぶてを受けた。モロによると、タタリ神になったのは死を恐れたからだとされる。
エボシ御前の側近。
立場をわきまえ、まじめで堂々と構えようしているが、女衆からはいじられキャラとなる一面もある。
ゴンザの名言は、タタリ神討伐に行く前に、トキらに宣言した一言。
エボシさまのことは案ずるな。このゴンザ、かならずお守りする。
(画像中、赤い着物の女性)
タタラ踏みの女衆のまとめ役で、甲六の妻。
トキの名言は、タタラ場が燃え、悲観する夫の甲六に対して放った一言。
生きてりゃなんとかなる。
タタラ場に住む牛飼いで、トキの夫。
エミシの村をまとめる巫女。
一部ファンの間では、「死の呪いでタタリ神になってしまう前に、占いの説得力をもって村からアシタカを追放した」という黒幕説もささやかれる。
ヒイ様の名言は、占いの際にアシタカに告げた言葉。
誰にも運命は変えれないが、ただ待つか自ら赴くかは決められる。
エミシの村人でアシタカの許婚(いいなづけ)。
カヤの名言は、掟に従い村を追放され、夜に村を発つアシタカに送った言葉。
いつもいつもカヤは兄さまを思っています。
この記事では、映画「もののけ姫」のキャラクター関係を人物相関図を使って解説しました。
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