見やすい人物相関図を作るための3つのテクニック【ロミオとジュリエットの場合】

人物相関図を見やすく、分かりやすく作るにはどうすればいいか?

このブログでは、もののけ姫のようなアニメ作品から、カラマーゾフの兄弟のような難解な文学小説まで、さまざまな人物相関図を作ってきました。

この記事では、人物相関図を見やすくするためのポイントを、「ロミオとジュリエット」を題材にしてまとめました。

たくさんの人物相関図を作っていく中で、気づいたノウハウとコツを言語化しましたので、ぜひ参考にしてください。

人物相関図を見やすく作るための3つのテクニック

それでは早速、テクニックを紹介していきます。

テクニックを使った場合と使わなかった場合を比較できるようにしましたので、タブで切り替えてごらんください。

イラストや写真を使う

人物を表すのにイラストや写真を使う、これは一番大事なポイントです。

なぜなら、人間は、人物のことを名前より顔の方がイメージしやすく、覚えやすいからです。

「顔は出てくるんだけど、名前が思い出せない」っていう経験、ありますよね?

また、人物のイラストや写真を使うことで、キャラクターの性別年齢などさまざまな情報をコンパクトに表現することができます。

それでは、具体的な例を見てみましょう。

人物にイラストを使って表現しています。

人物にイラストを使わず、名前だけで表現しています。

どちらの人物相関図が分かりやすかったですか?

イラストを使った方が、相関図としても見やすく、イメージがわいたと思います。

重要な人物は目立たせる

物語で大事な人物、それはもちろん主人公です。

人物相関図では、主人公をはじめ重要なキャラクターが誰なのか伝わるように、サイズを大きくしたり中央に配置したりします。

主人公である「ロミオ」と「ジュリエット」のイラストとフォントサイズを大きくしています。

「ロミオ」と「ジュリエット」を大きく配置したことで、ひと目で重要な人物であることが伝わります。

「ロミオ」と「ジュリエット」を他のキャラクターと同じサイズにした相関図です。

上部中心に配置されている「エスカラス」の方が、重要人物のようにも見えてしまいます。

サイズだけでなく、重要な人物ほど中央に寄せる手法で表現した例として、「罪と罰」の人物相関図が参考になると思います。

罪と罰 時系列まとめ 【罪と罰】人物相関図で物語の全体像を理解する

人物をグループ分けする

登場する人物をグループ分けしましょう。

特に登場人物が多い作品の場合は、グループ分けをした方が格段に見やすくなります。

「モンタギュー家」と「キャピュレット家」をグルーピングしています。

物語の重要な構図である両家の対立と、それぞれに属するキャラクターがひと目で分かります。

また、それぞれのグループの真ん中に「ロミオ」と「ジュリエット」を配置することで、主人公であることがより伝わりやすくなっています。

グループがないため、両家の対立という物語の構図が分からないだけでなく、人物の配置の意図も伝わりません。

グループ分けする方法は、人物を囲むだけではありません。

例えば、「ペスト」の人物相関図では色分けすることで人物をグループ分けしています。

カミュ『ペスト』人物相関図 カミュ『ペスト』のひと目でわかる人物相関図

人物相関図をつくるメリット

物語の全体像がひと目でわかる

人物相関図を見れば、あらすじを読まなくても物語の全体像が自然と見えてきます。

誰が重要人物なのか、主人公とはどういう関係か、などがひと目で分かります。

ロミオとジュリエットであれば、モンタギュー家とキャピュレット家の対立構造、その中で生まれた恋愛、ということが相関図だけで伝えることができます。

キャラクターの役割がひと目でわかる

特に長編小説の場合、読んでいる途中で「あれ?この人って誰だっけ?」ということがよくあります。

人物相関図があれば、人物の立ち位置をすぐに思い出すことができます。

例えば、バルサザーは物語の終盤で、ロミオとともにマンチュアからヴェローナに戻り、墓場の陰に隠れるシーンが印象的ですが、実は物語の冒頭にも登場しています。エイブラハムとともにサムソンとグレゴリの前に現れて喧嘩騒ぎを起こしています。

物語をより深く理解することができる

人物同士の関係や構図をしっかり頭に入れて物語を読むことで、より深く物語を理解できるようになります。

マキューシオが命を落とす際に、なぜ「両家を呪う」と言ったのでしょうか。ロミオと親友であったものの、マキューシオがモンタギューとキャピュレットのどちらにも属さない立場であったことと、決して無関係ではないでしょう。

人物相関図をつくるときの注意点

イラストや写真の著作権や肖像権に注意する

人物相関図には、イラストや写真を使った方が良いと言いましたが、例えば作品の公式サイトの画像や、俳優の写真を無断で転載してはいけません。

なぜなら、これらの行為は著作権侵害や肖像権侵害にあたる可能性があるからです。

詳しくは、総務省が運営している国民のためのサイバーセキュリティサイト「著作権侵害に注意」をご一読ください。

情報は正確に書きこむ

人物の名前やグループの名前など、情報は正確に記載しましょう。

物語によっては似たような名前の人物が複数登場する場合があります。親子や兄弟、長い人名などは間違えやすいので要注意です。

登場人物が多く人名が覚えづらい「カラマーゾフの兄弟」を読む場合は、人物相関図の威力が実感できると思います。

【カラマーゾフの兄弟】人物相関図であらすじを理解する

ネタバレに注意する

人物相関図をつくるときは、作品のネタバレにならないよう、書きこむ情報に注意しましょう。

なぜなら、人物相関図は、その作品を読んだり観る前に確認することが多いからです。

ネタバレとは、作品(小説、劇、テレビ番組、映画、漫画、ゲームなど)の内容のうちの、物語上の仕掛けや結末といった重要な部分を暴露してしまうこと。またはその情報のこと。

Wikipedia「ネタバレ」から引用

推理小説の真犯人のような、未読者の楽しみを奪う情報を掲載する場合は、ネタバレがあることをあらかじめ表示するなどの配慮が必要です。

まとめ

この記事では、見やすい人物相関図を作るための3つのテクニックを紹介し、人物相関図を作るメリットや注意点をまとめました。

人物相関図の実例は、タグ「相関図」で一覧を見ることができますので、合わせて参考にしてください。

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