なぜ、まちの図書館の本棚では人気の本が見つからないのか?

図書館に行っても、ひと昔前の本ばかりで、新刊本とか話題の本が置いてないのはなんでなの?

まちの図書館に行ってみたけど、こんな経験ありませんか?

書店の店頭で並べられている新刊本、平置きされているような人気本を、まちの図書館で見かけることってないですよね。

私も以前に、「1Q84」が読みたいな~と思って図書館に行ったとき、書架の村上春樹のコーナーにくたびれた「ノルウェイの森(下)」しかなかったときは、がっかりして帰りました。

まちの図書館は、予算が足りなくて新しい本を買えないのでしょうか?

どうやら決して、そういうワケではなさそうです。

タダで本が借りられるなどメリットいっぱいの図書館ですが、人気の本が見つからない理由を解説します。

まちの図書館の本棚で人気の本が見つからない2つの理由

理由1 人気本は予約でまわっている

自分が「読みたいな」と思うような本は、他の人も同じように読みたいと思っている人気本であることが多いものです。

なので、人気本にはほぼ予約が入っています


予約の入っている本は、返却されても一般の書架には置かれず、次の予約した人のために『取置き』されます。
もし、一般の書架に置くと予約していない人が先に借りることができるので、予約した人に回ってこなくなりますよね?
つまり、人気のある本は図書館の書架を探しても見つからないのです。

「横浜市立図書館蔵書検索ページ」より

上の画像は、「横浜市立図書館蔵書検索ページ」で検索した「FACTFULNESS」の表示です。

横浜市立図書館では、中央図書館を含め全ての図書館で「FACTFULNESS」を所蔵していますが、予約数が800人を超える人気図書であり、いくら待っても図書館の一般書架に並ぶことはまずありません。

理由2 所蔵図書は図書館によって違う

公立図書館の場合、所蔵図書はいわゆる本店の中央図書館か、支店となる地域の図書館にわかれて所属しています。

横浜市立図書館の場合、中央図書館と区ごとに設置された17の図書館があります。

目的の本を横浜市立図書館全体としては所蔵していても、近所にある(支店の)図書館で所蔵しているとは限りません

むしろ、よほどの人気本でない限り、中央図書館を含む全ての図書館で所蔵されていることはありません。

予算の都合のほかに、規模の小さいまちの図書館だと物理的なスペースの都合もあるのでしょう。

これが、近所のまちの図書館に行っても、読みたい本が見つからない、と感じる2つ目の理由です。

「横浜市立図書館蔵書検索ページ」より

上の画像は、「横浜市立図書館蔵書検索ページ」で検索した「功名が辻 1」の所蔵情報です。

横浜市立図書館全体で17冊所蔵されていることが分かりますが、所蔵館に「港北」はありませんので、港北図書館に行って書架を探しても「功名が辻 1」は見つかりません。

どうすれば目的の本を借りることができるのか?

ずばり、借りたい本を予約すればいいんです。

日本図書館協会webサイト「公共図書館Webサイトのサービス」によると、多くの自治体では蔵書検索(ウェブOPAC)が導入されており、インターネットで図書館の貸出予約ができるようになっています。

横浜市立図書館は、目的の本がある遠くの図書館までわざわざ行かなくても、本を予約して順番がくると、この広い横浜市全域に点在する図書館から、自分の受け取りたい図書館まで、予約した本を回送してくれます。

また、横浜市立図書館の場合は、予約した図書の受取・返却は図書館だけでなく、地区センターや行政サービスコーナーなどでもできます。

これがすべて無料って結構「神」サービスだと思うんですよね。

図書館の予約待ち日数を知る方法を解説!受け取ることができるのは何日後?

まとめ

考えてみれば当たり前のことですが、この人気のある本は図書館の書架を探しても見つからないしくみにしばらく気づかなかった私は、「読みたい本が全然置かれいていない」と感じて、まちの図書館に対してなかば失望していました。

そして、この予約システムの便利さに気づいて以来、私の予約枠(横浜市立図書館は6冊)は常にいっぱいです。

みなさんも図書館を有効に活用して、快適な読書ライフをおすごしください。

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