この記事では、ドストエフスキーの小説「カラマーゾフの兄弟」のエピローグのあらすじを、章ごとに人物相関図を使って解説しています。
「カラマーゾフの兄弟」の登場人物の基本的な関係については、まずはこちらの記事をご覧ください。
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第1章「ミーチャの脱走計画」の人物相関図とあらすじ
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ドミートリーの公判が終わって五日目、アリョーシャはカテリーナの家を訪れる。
カテリーナの家では幻覚症で意識不明のイワンが療養していた。
カテリーナはアリョーシャに、イワンは裁判の前に脱走計画の手はずを整えていたことを話す。また、法廷での「裏切り」で良心の呵責に苦しんでいることを吐露する。
カテリーナは、脱走を説得してもらうことをアリョーシャにお願いしたが、一方のアリョーシャはカテリーナに、ドミートリーのところへ見舞ってほしいとお願いする。
第2章「一瞬、嘘が真実になった」の人物相関図とあらすじ
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アリョーシャは、町の囚人病棟に入院しているドミートリーのところへ行く。
アリョーシャは、ドミートリーが無実の十字架を背負う苦しみを慮ったうえで、脱走に対する素直な気持ちを伝える。ドミートリーは、脱走した後の将来の計画を語る。
突然、カテリーナが現れ、ドミートリーとふたりで真実とはかけはなれた愛のことばをささやきあう。
カテリーナが帰ろうとしたとき、グルーシェニカが現れる。許してほしいというカテリーナに対し、グルーシェニカは怒りをぶつける。
第3章「イリューシャの葬儀。石のそばの挨拶」の人物相関図とあらすじ
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亡くなったイリューシャを弔うため、コーリャ、スムーロフ、カルタショフら少年たちがスネギリョフの家に集まり、アリョーシャも合流する。
悲しむ家族に見送られ、イリューシャの棺は少年たちによって教会の墓地へ運ばれ、式のあと埋葬される。スネギリョフも少年たちもはげしく泣きじゃくる。
スネギリョフの家に寄ったあと、一行はかつてイリューシャが話していた石のところへやってくる。そこでアリョーシャは少年たちに、これからの人生においてイリューシャのこととお互いのことをけっして忘れないと誓おう、と話す。
小説「カラマーゾフの兄弟」は、このエピローグで終わりです。
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