【カラマーゾフの兄弟】第3部各章の人物相関図とあらすじ

この記事では、ドストエフスキーの小説「カラマーゾフの兄弟」の第3部のあらすじを、章ごとに人物相関図を使って解説しています。

「カラマーゾフの兄弟」の登場人物の基本的な関係については、まずはこちらの記事をご覧ください。

【カラマーゾフの兄弟】人物相関図であらすじを理解する

目次

第7編 アリョーシャ

第1章「腐臭」の人物相関図とあらすじ

永眠したゾシマ長老の亡骸は、パイーシー神父が埋葬の準備を行い、ヨシフ神父と交代で福音書を朗読する。修道院には奇跡を期待する人々がおしかける。

しかし、ゾシマ長老の亡骸から腐臭が漂いだしたことで、人々の間に動揺を与え、恐れ、羨み、憎しみ、喜びなどさまざまな感情が表面化していく。

なかでもゾシマ長老を敵視していたフェラポント神父は、腐臭騒ぎに乗じてゾシマ長老の庵室に押し入り、生前の行為を非難する。

一方、ゾシマ長老の亡骸に起きたことに動揺したアリョーシャは僧庵を出ていく。

第2章「そのチャンスが」の人物相関図とあらすじ

アリョーシャは、世界でだれよりも愛する顔(ゾシマ長老)が、「最高の正義」として讃えられるどころか卑しめられ名誉を奪われたことに、激しく苦しめられる。

地面につっぷし、身じろぎもしないアリョーシャに声をかけたラキーチンは、アリョーシャの深刻さに呆れつつ、気分転換にグルーシェニカのところへ行こうと誘う。

第3章「一本の葱」の人物相関図とあらすじ

アリョーシャラキーチンが訪れたとき、部屋に灯りもつけずドレスを着てめかしこんだグルーシェニカは、だれかを待ち、ソファに寝そべっていた。グルーシェニカは、ドミートリーの来訪に怯え、一方でアリョーシャがきてくれたことを喜び、彼の膝にのって甘える。

グルーシェニカアリョーシャに、モークロエにいる昔の恋人(ムシャロヴィチ)から知らせがくるのを待っていることを打ち明け、その誠実さにアリョーシャのふさいだ心も癒されていく。

やがてモークロエからの迎えの馬車が到着する。

グルーシェニカに25ルーブルで買収されことをばらされたラキーチンは、帰り道でアリョーシャに絶交することを告げる。

第4章「ガリラヤのカナ」の人物相関図とあらすじ

草庵に戻ったアリョーシャは、棺の前にひざまづき祈る。パイーシー神父が朗読するガリラヤのカナに耳を傾けようとするが、あまりの疲れにまどろむ。

いつの間にかアリョーシャの目の前には、ガリラヤのカナの婚礼の場面が広がる。そこには、婚礼に招かれたゾシマ長老の姿があり、アリョーシャに優しく語りかける。

夢から目覚めたアリョーシャは、僧庵を出て、大地を抱きしめ大地に口づけをする。

第8編 ミーチャ

第1章「クジマ・サムソーノフ」の人物相関図とあらすじ

グルーシェニカとの新生活を夢見たドミートリーは、カテリーナに3千ルーブルを返すことを決心する。

ドミートリーは、サムソーノフ老人の援助を期待し会いに行く。

ドミートリーは、母の遺産であるチェルマシニャーの森林の権利を譲るかわりに、すぐに3千ルーブルを用立ててもらうよう懇願する。

サムソーノフ老人は、ドミートリーの申し出を断り、代わりに森林売買に長けたリャガーヴイを紹介する。

第2章「猟犬(リャガーヴイ)」の人物相関図とあらすじ

路銀がないドミートリーは、銀時計を6ルーブルで売り、下宿の主人から3ルーブルを借りる。

そして、ヴォローヴィヤ駅から馬車に乗る。まずイリインスキー神父に会い、リャガーヴイがいるスホーイ・ポショーロクまで道案内をしてもらう。

農家にいたリャガーヴイは泥酔し眠っていた。

翌朝、ドミートリーはリャガーヴイと話をするが全くかみ合わず、途方にくれる。

第3章「金鉱」の人物相関図とあらすじ

町に戻ったドミートリーは、グルーシェニカに会いに行き、サムソーノフ老人の家まで送ることになる。

急場しのぎの金が必要なドミートリーは、決闘用の2丁のピストルを武器愛好家の役人(ベルホーチン)に預け、10ルーブルを借りる。

ドミートリーは、スメルジャコフを呼び出すためにフョードルの家裏のあずまやに行くが、スメルジャコフが発病したこと、イワンが朝方にモスクワへ発ったことを知る。

どうしても金が必要なドミートリーは、ホフラコーワ夫人から土地の権利を担保に3千ルーブルを借りるプランを実行する。しかし、ホフラコーワ夫人は一方的に「金鉱」の話をし、金が借りられないことを悟ったドミートリーはホフラコーワ邸をあとにする。

ドミートリーは、広場でぶつかったサムソーノフ老人の女中からグルーシェニカはすぐに帰ったことを聞く。

全速でグルーシェニカの家へ駆けこんだドミートリーに、動転した女中フェーニャは「グルーシェニカは戻っていない」としらを切る。ドミートリーは、銅の杵をポケットに入れて駆け出す。

第4章「闇の中で」の人物相関図とあらすじ

ドミートリーは、フョードルの屋敷の塀を越え、父親の寝室の窓近くで息をひそめて中の様子をうかがう。そして、グルーシェニカが来ているかどうかを正確に確かめるため、合図のノックをする。

フョードルは窓から身を乗り出し、その横顔を見たドミートリーに猛然たる憎しみがこみあげる。

一方、暗闇の庭を走り抜ける影を追いかけたグリゴーリーは、塀を乗り越えようとするドミートリーの足にしがみつく。ドミートリーは銅の杵をグリゴーリーの頭頂部に振り下ろし、杵を草むらに投げ捨て、ハンカチでグリゴーリーの血をぬぐう。

ドミートリーは、モローゾワの屋敷へ無我夢中で走る。

第5章「突然の決意」の人物相関図とあらすじ

突然部屋入ってきたドミートリーに詰問されたフェーニャは、グルーシェニカがモークロエの将校のところへ行ったことを白状する。

事態を理解したドミートリーは、ペルホーチンの家へ向かう。ドミートリーは、血だらけの手でつかんだ札束を出して、預けたピストルを受け出す。さらに、プロトニコフの商店へ行き、ウォッカを4ダースと大量の食料品を注文し、馬車に積み込むよう指示する。

ドミートリーは、ペルホーチンと乾杯したあと、御者のアンドレイとともにモークロエに向けて出発する。

第6章「おれさまのお通りだ!」の人物相関図とあらすじ

アンドレイの馬車はドミートリーを乗せて、夜の街道を疾走していく。

やがて馬車がモークロエに到着する。ドミートリーは旅籠屋のトリフォーンからグルーシェニカや他の客の動向を聞き出し、宴会の準備を指示する。

ドミートリーは、トリフォーンに案内されグルーシェニカがいる部屋に向かう。

第7章「まぎれもない昔の男」の人物相関図とあらすじ

部屋には、グルーシェニカのほかにカルガーノフとマクシーモフ、そして2人のポーランド人(ムシャロヴィチとヴルブレフスキー)がいた。一同は、ドミートリーの来訪に驚き戸惑っていたが、マクシーモフの冗談話などで少しづつ場は和み、ドミートリーの持ってきたシャンパンで乾杯する。

マクシーモフの提案で銀行ゲームをすることになり、ドミートリームシャロヴィチとヴルブレフスキーのイカサマで、あっという間に200ルーブルを負けてしまう。ドミートリーは、ムシャロヴィチに3000ルーブルで今すぐグルーシェニカから手を引くよう提案するが、手持ちの金がないことが見透かされ、逆に怒りを買う。

ムシャロヴィチは、ドミートリーに買収されようとしたことをグルーシェニカに暴露する。これを聞いたグルーシェニカは、ムシャロヴィチが金目当てに自分とよりを戻そうとしたことを察し、5年間苦しんできた自分を嘆く。さらに、トリフォーンがムシャロヴィチとヴルブレフスキーのイカサマを非難したことで、グルーシェニカの気持ちは完全に冷めていく。

第8章「うわ言」の人物相関図とあらすじ

ムシャロヴィチを部屋に閉じ込めた後、大宴会が始まる。

村の娘たちが駆け付け、グルーシェニカドミートリーも、以前のどんちゃん騒ぎを再現するように盛り上がろうとする。グルーシェニカは、ドミートリーへの愛の予感にますます酔いが高じていく。

ドミートリーは、自分を追い詰める恥辱と、殴り倒したグリゴーリーの安否を心配し、ピストル自殺が頭をよぎるが、グルーシェニカとの愛の時間にすべてをかけようとする。

ドミートリーは、グルーシェニカにたとえシベリアに行っても愛することを伝える。

しかし、警察署長ミハイル・マカーロフらがやってきて、ドミートリーに父親フョードル・カラマーゾフ殺害の容疑がかけられていることが告げられる。

第9編 予審

第1章「官吏ペルホーチンの出世のはじまり」の人物相関図とあらすじ

ペルホーチンは、ドミートリーの手が血だらけだった理由をつきとめるため、グルーシェニカが住むモローゾワの屋敷へ行く。フェーニャドミートリーが父フョードルを手にかけたかどうかを尋ねるが、確証を得ることはできなかった。

真相を突き止めたいが笑いものにはなりたくないペルホーチンは、フョードルの家を確かめるのではなく、ホフラコーワ夫人を訪ねることを選ぶ。ホフラコーワ夫人に面会し、ドミートリーにお金を渡していないとの証言を得る。

第2章「パニック」の人物相関図とあらすじ

ペルホーチンは、警察署長ミハイル・マカーロフの家を訪れる。

署長の家では、マリアからもたらされた情報、つまりフョードルが殺害され金を奪われたニュースについて、検事イッポリート・キリーロヴィチと行政監察医ワルヴィンスキー、予審判事ニコライ・ネリュードフが激しく議論していた。

そこから、警察署長らがモークロエへ駆けつけるまでの顛末が明らかとなる。

第3章「魂は苦悩のなかを行く 第一の受難」の人物相関図とあらすじ

ネリュードフからフョードルの死について嫌疑をかけられたドミートリーは、無罪を主張する。一方で、ドミートリーグリゴーリーが死んでいないことを聞き、安堵する。

ドミートリーは、悲しみに苦しむグルーシェニカを想い動揺するが、マカーロフの振る舞いに落ち着きを取り戻す。そして、尋問を続けすべてを打ち明けるためには、お互いの信頼が必要だと主張する。

第4章「第二の受難」の人物相関図とあらすじ

予審判事ネリュードフと検事イッポリートは、時折お互い目配せし協力して、ドミートリーへの尋問を進めていく。

ドミートリーは、3千ルーブルが必要になりそのためにいろいろ手を尽くしてきたこと、グルーシェニカへの嫉妬の感情、銅の杵のことなどについて細かく供述する。しかし、質問が動機に及ぶと、ドミートリーは腹を立て、捨て鉢な発言を繰り返す。

第5章「第三の受難」の人物相関図とあらすじ

ドミートリーは、あの晩にフョードルの部屋の前で合図のノックをしたことを語る。その上でなお、フョードル殺害の疑惑を否定する。

イッポリートは、フョードルを殺害したのがドミートリーでないなら、他に唯一、合図のノックのことを知っていたスメルジャコフが犯人になるのではないかと詰め寄るが、ドミートリースメルジャコフのしわざではないことを断言する。

イッポリートは、ドミートリーグリゴーリーを殴ったときのいきさつを執拗に質問し、立証に有利な証言を引き出すことに成功する。

イッポリートらの関心は、ドミートリーがベルホーチンの家に行ったとき、手にしていた札束はいくらで、それをどこで手に入れたのかに向かう。しかし、ドミートリーは、「恥辱」を理由に黙秘することを宣言する。

第6章「検事はミーチャを追い込んだ」の人物相関図とあらすじ

検査のため、ドミートリーは下着まで脱ぐことを求められ、人前で裸になることに耐え難い恥辱と怒りを募らせる。血の着いた衣服は証拠物品として押収され、カルガーノフが提供した衣服を嫌々着るはめになる。

イッポリートは、グリゴーリーの証言(物音を聞いて駆けつけたとき、フョードルの部屋のドアは大きく開けっ放しになっていたこと、そのドアからドミートリーが逃げ出したに違いないと断言したこと)をドミートリーに伝える。そして、空になったフョードルの封筒を見せられたドミートリーは、スメルジャコフが犯人だと叫ぶ。

第7章「ミーチャの大きな秘密、一笑に付された」の人物相関図とあらすじ

ドミートリーは、秘密にしていたお金と「恥辱」について打ち明ける。ひと月前にカテリーナから預かった3000ルーブルのうち、1500ルーブルを散財し、1500ルーブルを香袋として縫い付け、首にぶら下げていたと説明する。

その行動の根底には、卑怯者と泥棒の間で葛藤した苦しみがあったことを説明するが、イッポリートらは笑い、病的な神経にすぎないと評価する。

第8章「証人尋問、餓鬼」の人物相関図とあらすじ

証人尋問が行われる。

尋問側の関心は、ひと月前のどんちゃん騒ぎと昨日のどんちゃん騒ぎでそれぞれ使われたのが、3000ルーブルだったか1500ルーブルだったかという点だった。

証人尋問は、トリフォーン、百姓のステパンとセミョーン、御者アンドレイ、カルガーノフムシャロヴィチとヴルブレフスキー、マクシーモフ、そしてグルーシェニカの順に行われる。

尋問の後、ドミートリーは眠りに落ち、餓鬼(がきんこ)の夢を見る。

第9章「ミーチャ、護送される」の人物相関図とあらすじ

ネリュードフが拘留状を読み上げ、ドミートリーを囚人として町に連行することが言い渡される。

ドミートリーグルーシェニカに最後の別れを告げる。

百姓や農婦、御者らに見送られる中、ドミートリーマヴリーキーの指揮する荷馬車に乗せられる。

ドミートリーを見送るカルガーノフは、ドミートリーの有罪を確信し、悲しみに暮れる。

まとめ

この記事では、「カラマーゾフの兄弟」の第2部のあらすじを、章ごとに人物相関図を使って解説しました。

「カラマーゾフの兄弟」の登場人物の基本的な関係については、まずはこちらの記事をご覧ください。

【カラマーゾフの兄弟】人物相関図であらすじを理解する

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