この記事では、『カラマーゾフの兄弟』に登場するマイナーなキャラクターについて解説しています。
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【カラマーゾフの兄弟】全登場人物のリスト郡の警察署長。
文官七等に仕官替えした退役陸軍中佐で、やもめ暮らしをしている。
この町に赴任して3年ほどしか経っていないが、すでに「上流社会をまとめることができる」人物として、好意的に迎えられている。
かなり前に夫を亡くした娘のオリガと暮らしている。
長身でまるまる肥えた男。
無教養で能天気な人物。
マカーロフの長女で、マカーロフと一緒に暮らしている。
分署長。
がっしりした体格で顔がむくんでいる。
トリフォーンとは古くからの知り合いである。
検事補だが、町ではみなから検事と呼ばれる。
34、5歳だがすでに肺結核の著しい兆候がある。
かなり太めの奥さんと結婚しており、子どもはない。
小ざっぱりとめかしこみ、いつもぴかぴかに磨き上げた長靴を履いている。
400ルーブルもする懐中時計を持っていて、よく見せびらかしていた。
プライドの高い、怒りっぽい性格ながら、たいそう優れた頭脳の持ち主で、心根もやさしい。
若い、小柄で、ひどい近眼でメガネをかけた男。
ロースクール出の予審判事で、二か月前にペテルブルグから町に赴任してきた。
愛嬌たっぷりのいたずら好きで、町のご婦人方は、彼のことを「いたずら坊主」と呼ぶ。
背が低く、弱々しく体つきも華奢な感じで、か細い青白い指にはいつも特別に大きな指輪がいくつか光っていた。右手には3つの指輪があり、中指にはスモーキー・トパーズの指輪がはまっている。
イッポリートに対してなみなみならぬ尊敬の念を抱き、意気投合する間柄である。
ちなみに、ガチョウ事件を扱った判事(ネフェードフ」と表記されている)が同一人物なのかどうかははっきりしない。
行政監察医。
ペテルブルグからこの町に着任したばかりの青年医師で、ペテルブルグの医学アカデミーをめざましい成績で卒業した一人。
フョードルが殺された事件の裁判長をつとめた男で、名前は出てこない。
中背より低めで、ずんぐり太った、年は50前後の痔もちらしい血色の悪い男。短く刈り込んだ白髪まじりの黒い髪。
イワンとアレクセイとカテリーナが3千ルーブルを出してモスクワから呼び寄せた弁護士。
見た感じで40歳前後。
ほっそりと痩せた男で、細長い足をし、ひどく長い、青白く細い指をし、顔のひげはきれいに剃りあげ、かなり短い頭髪にはつつましく櫛が入り、その薄い唇には、ときおり嘲りとも微笑ともつかない笑みが浮かび上がった。
トゥーラ県の地主で60歳くらい。
頭が少し禿げ上がっている。
フョードルからは「フォン・ゾーン」と呼ばれる。
カルガーノフとともに、モークロエの旅籠屋でグルーシェニカらと居合わせる。
ポーランド人相手に、足の悪いポーランド娘と結婚した話を笑いながら披露する。
モークロエからグルーシェニカに同行し居候となる。
70歳前後の医師。
はげ頭に白髪が薄く残り、中背ながらがっしりした体格の持ち主。
良心的な医師で、信仰心も篤く、ヘルンフート派かモラヴィア兄弟団の宗徒らしかったが、たしかなことはわからない。
郡全体でも1、2を争う、実に丁寧で注意の行き届いた医師として知られる立派な人物。
「なんとも申せませんな」が口ぐせ。
カラマーゾフ一家を昔から知っている。
45歳でこの町にきたばかりのとき、父親に放り出されたドミートリーにくるみを一袋あげたところ、23年後にドミートリーがそのお礼にやってきた。
スネリギョフの家で妻アリーナや娘ニーナを診察したことがある。
スメルジャコフが癲癇の発作になったときに診察したことがある。
商人。
グリゴーリーが買い出しに行った店の主人で、あるロシア兵士の話を聞きだす。
美男の金持ち。
フョードルによると、ソフィアの尻を追いまわして家に通ってきていた。
あるとき突然、フョードルにびんたを食わせた。
ペルホーチンのところで下働きをしている少年。
ペルホーチンの言いつけで、プロトニコフの店までお使いにいく。
金持ちの商人が共同して経営する町いちばんの食料品店で、ペルホーチンの家から1、2軒へだてた曲がり角にある。
3人の子供に続き、4人目の息子アレクセイを亡くしたことを嘆き、ゾシマ長老に会いにくる。
自営の御者の夫ニキータのもとから家出し3月目になる。
下士官の未亡人老婆。
息子ワーシャのことで、ゾシマ長老を頼って修道院にやってくる。
プロホロヴナの息子。
兵站部のようなところに務めている。
プロホロヴナの話に出てくる人物で、金持ちの商人の奥さん。
息子ワーシャから連絡がないことを気に病むプロホロブナに、息子の名前を過去帳に書き込んで教会に持っていき供養してもらう方法を吹き込む。
3年前に夫を亡くした農婦。
その夫のことで罪をおかしたとして、ゾシマ長老に救いを求めに修道院にやってくる。
ゾシマ長老は、首にかけていた聖像を彼女の首にかけてあげる。
ヴィシェゴーリエから乳飲み子リザヴェータを抱いて、修道院にやってきた農婦。
ゾシマ長老には以前にも会ったことがあり、そのことを長老が覚えていないことなどを皮肉る。
ホフラコーワ夫人の家の下女?
アリーナ・ペトローヴナの昔話に出てくる人物。
コーリャの母で未亡人。
コーリャが生まれてすぐ、18歳になるかならないかで夫に先立たれる。
さほどの年でもない独身の男で、コーリャの教師。
コーリャの母であるアンナに何年にもわたって熱烈に恋をし、1年前にはプロポーズをして断られている。
コーリャに対してあえて厳しい態度をとっていた。
クラソートキン夫人の女中。
40歳前後、でっぷり太り顔にあばたがある。
クラソートキン未亡人の家の向いに住む、医師の子ども。
8歳でコンスタンチンの姉。
クラソートキン未亡人の家の向いに住む、医師の子ども。
7歳でアナスタシアの弟。
クラソートキン未亡人の家の向いに住む、二人の幼い子どもを抱えた医師の奥さんのたった一人の女中。
身重になっている。
宿なしのフォマー。
この町の出で兵隊あがり。
マリアから一部屋を借り、夜は家の見張りをし、昼は山鳥を撃ちにって生計をたてている。
フョードルが死んだ事件の夜、マリアの家に泊まっていた。
5年ほど前に23歳くらいで、ジュネーブにおいて処刑された男。
ラチーキンがアレクセイに言ったセリフに出てくる人物。
「パハートフ将軍と大主教を一緒に迎えたとき以来、ああいう食事会ってなかったなあ。」
フョードルの家の隣の庭に、50年ほど前にあずまやを建てた退役中佐。
モークロエの旅籠屋で銀行ゲームを始めたとき、ムシャロヴィチがドミートリーに話した人物。
ワルシャワの銀行ゲームにおいて、千ルーブル金貨を積んだ親から「金貨を賭けますか、それとも名誉をかけますか?」と問われ、名誉をかけ勝ったポドヴィソツキーは、千ルーブル金貨ではなく100万ルーブルを受け取った、という話。
ムシャロヴィチに連れ添うポーランド人。歯医者。
ばかでかい背丈。
モークロエの旅籠屋での宴において、ミーチャの音頭をとった「ロシアに乾杯!」には賛同せず、「1772年以前の、ポーランドを分割する前のロシアに!」と声を上げてコップを空ける。
モローゾワ夫人の家の門番頭。
ミーチャを恐れたフェーニャから、彼を通さないようお願いされた。
ナザールの甥っ子で20歳。
急な呼び出しを受けた門番頭のナザールに代わって門番をしていたところにミーチャがやってくる。
ホフラコーワ夫人の従姉妹。
ホフラコーワ夫人がドミートリーとの会話で引き合いに出した人物。
御者。
イワンから、イワンがチャルマンシニャーに行かないことをフョードルへ伝えることを請け負う。
モークロエから手紙を持って、グルーシェニカを迎えに来た三頭立て馬車の御者。
ドミートリーがトリフォーンに対し、宴のために連れてくるよう指名した女。
宴において、二匹の熊に扮装し、あまりに卑猥な姿で床に転がり場を盛り上げた二人の娘のうちの一人。
宴の最中、マクシーモフもマリアのことが気に入った様子がうかがえる。
モークロエの旅籠屋での宴で、熊使いを演じたおてんば娘。
ドミートリーがサムソーノフ老人に3千ルーブルを無心したときに、ドミートリーのセリフに登場した人物。
著名な弁護士で、県庁所在地に住む。
ペルホーチンからドミートリーが自殺するとの推測を聞いたイッポリートが、興奮して引き合いに出した話に出てくる、若者に殺害された商人。
役所の書記係で、役所全体の給料を受け取りに行き、その金を帽子の縁かざりに縫い込み、酒に酔って金をなくしたと言い張ったとされる人物。
百姓。トリフォーンによる「6千ルーブルに関する証言」を裏づけた。
マヴリーキーとともにドミートリーを護送するはずだった百姓で民警。
ドミートリーのモークロエでの最初の豪遊のさい、酔っぱらったドミートリーが玄関の床に落とした100ルーブルを御者のチモフェイとアキームが拾い、トリフォーンに届けた。
「定期市」の立っていた広場をスムーロフと歩いていたコーリャが、通りすがりに話しかけた百姓。
亜麻色の長いあごひげは寒波で霜に覆われていた。
マトヴェイに続いてコーリャが、ナターシャと呼びかけた物売りの女性。
広場でコーリャにからんできた男とのやりとりで登場する人物名。
コーリャより年下だが、頭半分背が高い。
村から抜け出したペレズヴォンが裏庭をねぐらにしていた家主。
コーリャがイリューシャのために手に入れた青銅の大砲を持っていた役人。
コーリャは、父の書棚にあった「マホメットの親族、または霊験あらたかなる愚行」という本と大砲を取替えっこした。
コーリャとともに火薬を作っている少年で、製法を聞いてきた。
コーリャとともに火薬を作っている少年で、火薬のせいで父親にこっぴどく怒られたことがある。
プロトニコフの店で配達係をやっている男。
「ガチョウ事件」を語るコーリャによると、20歳ぐらいの見るからに頭が悪そうな丸顔の若造。
コーリャの学校の古典語の先生。
コーリャによると、ミハイロフ家から持参金千ルーブルをせしめて、きわめつけのブスの花嫁をもらう。
ホフラコーワ夫人の女中。
アレクセイが家にきたときに、ホフラコーワ夫人がコーヒーを出すよう指示する。
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