一般的な小説では、ストーリーにあまり関係のない人物には名前をつけません。
しかし、トルストイはちがいます。
小説アンナ・カレーニナにはどこの誰だか分からないような人物まで名前がつけられています。
例えば、村人や通行人、セリフのない人、景色の一部のような人たちです。
そんなマイナーキャラ約130人をすべて書き出して一覧にしました。
主役を含めた通常の登場人物の一覧とあわせれば、作品に登場するすべての人名を網羅していることになります。
【アンナ・カレーニナ】登場人物一覧と解説ここで紹介する人物は、セリフがほぼない、一度しか登場しない、といった特徴があります。
第1編
グリネーヴィチのセリフに登場する。
なかなかの悪党らしい。[1-5]
コズヌイシェフのセリフに登場する。
モスクワの往来でニコライを見かけたことで、コズヌイシェフがニコライを探すきっかけとなった。[1-8]
リョーヴィンの思索の中では、プロコーフィにとって、破れた毛皮外套を着て酔っぱらっている兄ニコライは軽蔑すべき人間だろう、と考えた。[1-24]
列車でモスクワに到着したアンナがしゃべっていた相手。
アンナに向かって「奥さん、それは、ペテルブルグ風の考えですよ」と言ったり、アンナが兄オブロンスキーを探すよう言いつけたことから、モスクワの庶民であることがうかがえる。[1-18]
ヴロンスキー伯爵夫人の老執事。
列車でモスクワに到着した夫人に付きそって来た。[1-18]
キティが耳にした、アンナとヴロンスキーの会話に登場した名前。
「イワン・イワノーヴィチのフランス語がこっけいだ」[1-23]
キティが耳にした、アンナとヴロンスキーの会話に登場した名前。
「エレーツカヤはもっといい相手を見つけることができただろうに」[1-23]
ニコライがポクローフスコエ村を思い出すときのセリフに登場した庭師。[1-25]
リョーヴィンの家に出入りする請負師。[1-26]
アガーフィアがリョーヴィンに語った話に登場する。
神さまを忘れて、馬を買えといってリョーヴィンがやった金で、夜昼なしに飲んだくれて、女房を死ぬほどなぐった。[1-27]
リジヤ伯爵夫人のアンナとの会話に登場する、外国にいる有名な汎スラヴ主義者。[1-31]
ちなみに、汎スラヴ主義とは、ロシアを中心にスラヴ系諸民族の統一をめざした帝国主義的な思想運動。
大尉。
ヴロンスキーが、モスクワからペテルベルグの自宅に帰ったときにいた人物。[1-34]
ペトリツキーの話に登場する人物。
ペトリツキーはベルコショーフとけんかした。
ペトリツキーのおしゃべりに登場する人物。
ローラがミレーエフといっしょになって、フェルチンゴフを捨てたというニュース。[1-34]
他愛もないくだりだが、妻が不倫して夫と捨てる、というエピソードを暗示している。
ペトリツキーのおしゃべりに登場する人物。
大公妃が参加する宮廷の舞踏会で、新型の軍帽を使ってキャンデーをかっぱらおうとした。[1-34]
第2編
露: Венден
英: Venden
九等官(露: титулярный советник、英: government clerk)の官吏。
ヴロンスキーの中隊の連隊長に、女房を侮辱したペトリツキーとケドロフに対する苦情を訴える。
ヴロンスキーによると、ソーセージみたいな頬ひげを生やしていて、興奮するとゆでえびのように顔を真っ赤にし、ソーセージを振りまわす。[2-5]
ベッチイを囲んだ会話の中で登場する、毒舌のネタにされた不幸な人物。[2-6]
ベッチイ公爵夫人とミャフキー公爵夫人の会話に登場する人物。
晩餐に千ルーブルの緑色のソースを出した、というエピソードでいじられる。[2-6]
ベッチイ公爵夫人の邸宅でのお茶会の会話に登場する人物。
宣教師。
話が上手で、インド生活の話がおもしろい。[2-7]
ベッチイ公爵夫人の邸宅でのお茶会の会話に登場する人物。
ジョン卿に夢中。[2-7]
ベッチイ公爵夫人の邸宅でのお茶会の会話に登場する人物。
ヴラーシエヴァの下の娘と恋愛結婚する、という噂がある。[2-7]
ヴロンスキーが野営していたフィンランド風の田舎家で、ヤーシュヴィンが寝起きのペトリツキーのために、ウォッカときゅうりを持ってくるよう言いつけた従卒。[2-20]
ヴロンスキーが愛馬フル・フルを買った人物。
ペテルゴフから10露里(約10キロ)離れたところに住んでいる。[2-20]
ペテルゴフはペテルブルグの都市。
ペトリツキーの話に登場する人物。
屋根の上で、ペトリツキーが歌う葬送曲を聞きながら眠った。[2-20]
モスクワの貴婦人。
キティの湯治で訪れたドイツの温泉におけるシチェルバツキー家の主な交際相手。[2-30]
シチェルバツキー老公爵は、ワーレンカらと共に彼女を家に招く。
マダム・シュタールの姪。
ワーレンカによると、アリーヌは病人や犯罪人や瀕死の人びとに、福音書を読んで聞かせる。[2-33]
ワーレンカのセリフの中で登場する。
ドイツの温泉で、シチェルバツキー家に招かれたワーレンカが帰る前に寄る約束のあった人物。[2-32]
シチェルバツキー公爵夫人のセリフに登場する。
家に招いたワーレンカが夜中に帰る際、シチェルバツキー公爵夫人がパラーシャに送らせようとした。[2-32]
第3編
リョーヴィンの思考の中で、コズヌイシェフが言い出しそうなセリフに登場する人物。[3-1]
カレーニンの頭に浮かび上がった、現代の上流社会における夫に対する妻の不貞の実例。
このうち、ダリヤーロフは決闘を行った。
カリバーノフ、パスクージン、ドラムは離婚ではなく別居という方法をとった。[3-13]
アンナがベッチイとの会話で、「100年前からの約束がある」として出した老女官の名前。[3-17]
アンナがベッチイとの会話で話題を変えるために、ロランダキ夫人のお祝いに来るかどうかについてたずねる。[3-17]
ヴロンスキーの若い同僚。
トランプのいかさま師に負けたことで、ヴロンスキーは2,500ルーブルの保証金を請け負うことになる。[3-19]
ヴロンスキーに、馬を売ってくれと使いを出していた人物。[3-19]
アンナのセリフに出てきたロランダキ夫人とは、おそらく無関係である。
顔の赤い元気はつらつたる曹長。
セルプホフスコイから、相変わらず若いと言われる。[3-21]
セルプホフスコイがヴロンスキーに語る、女のために出世を棒にふった男たち。[3-21]
背の高い頑丈そうな若者。
リョーヴィンがスヴィヤジュスキーのところに行く途中に立ち寄った、老人の家に出入りしていた百姓。[3-21]
スヴィヤジュスキーの家にきていたごま塩ひげの地主のセリフに登場する人物。
これまでやってきたことを全て捨てて旅に出た。[3-27]
リョーヴィンの召使いだった人物。
アガーフィアによると、読み書きはできなかったが人がうらやむような死に方をした。[3-30]
彼が死んだという話は、リョーヴィンの兄ニコライに不快なショックを与えた。[3-31]
ニコライのセリフに登場する、ニコライの就職の世話をした人物。[3-31]
リョーヴィンの子供の頃の思い出に登場する人物。
フョードルが戸の外に出ていくのを待ちかねて、兄ニコライと枕を投げ合って楽しんだ。[3-31]
第4編
ヴロンスキーが外国の王子を接待した時に、イブの衣装を身につけていた女性。
王子らが「ご乱行」していたことをリーザ・メルカーロヴァがアンナに教えた。[4-3]
ペテルブルグの有名な弁護士は、カレーニンとの会話の後で、「シゴーニンのところのように、家具をビロードで貼りかえよう」と決めた。[4-5]
シゴーニンが何者なのかの説明はない。
モスクワのホテル・デュソーのボーイ。
オブロンスキーの顔なじみである。[4-7]
トヴェーリの百姓。
モスクワのホテル・デュソーでリョーヴィンと、まだなまなましい熊の毛皮をものさしで計っていた。[4-7]
チリコフに、「プルードノエには大鹿がうんといる。熊も2頭いる。」と伝えていた。[5-2]
オブロンスキーがホテル・デュソーでカレーニンと面会した後に寄ることになっていた人物。[4-8]
トゥロフツィンの話によると、トヴェーリにおいて細君のことでクヴィツキーと決闘して相手を倒した。[4-12]
モスクワのホテル・デュソーのボーイ。
家族持ちで、3人の男の子と縫い物をしている娘がいる。
リョーヴィンの部屋でリョーヴィンと気持ちを交わす。[4-14]
モスクワのホテル・デュソーに宿泊していたトランプ師。[4-14]
セリョージャの世話をするイギリス婦人ミス・エドワードが、赤ちゃんのむずがる原因をポール伯爵夫人のところと同じように、赤ちゃんはお腹が減っているだけで、乳母のお乳が足りないだけだとカレーニンに進言した。[4-19]
第5編
シチェルバツキー家で、キティのさしずで服をより分けていた小間使い。[5-2]
露: Марья Власьевна
英: Marya Vassilievna
キティの結婚式を見ていた見物人の会話に登場する名前。
クリノリン(固い布製のペチコート)は離して着るものだ、と言っていたらしい。[5-5]
ゴレニーシチェフとミハイロフの会話に登場する人物。
二人はかつてロッシのところで会ったことがある。[5-11]
キチイらがモスクワを発つ前の晩に、ひどく気の利かないやり方でキチイにまとわりついた若者。
リョーヴィンはやきもちをやくが、キティに言わせると、チャルスキーのことは料理人のピョートルと同レベル。[5-15]
料理人。キティの思索の中で、チャルスキー公爵のちょっかいと比較される。[5-15]
ニコライが滞在していたある県庁所在地の旅館に宿泊していた人物。
田舎から出てきた。[5-17]
リジヤ伯爵夫人が過去に惚れたうちの一人。
皇帝の生命を救ったことがある。[5-23]
リジヤ伯爵夫人が、過去に、スラブ問題をきっかけに恋した人物。[5-23]
宮中の祝賀式に来ていた金モールの大礼服を着た白髪の老人のセリフに登場する人物。[5-24]
カレーニンとともに、アレクサンドル・ネフスキー勲章を受賞した人物。[5-24]
セリョージャの普通教育を任されている教師。[5-24]
リジヤ伯爵夫人が養育している姪。[5-27]
セリョージャの主任教師。[5-27]
アンナがセリョージャに会うために、玄関でカピトーヌイチに言ったセリフで登場する人物。[5-29]
ヤーシュヴィンとヴロンスキーの会話に出てくる、モグーチイという馬の馬主の名前。[5-32]
ヤーシュヴィンとヴロンスキーの会話に出てくる名前。
オペラの平土間の席を予約している。[5-32]
第6編
コズヌイシェフが過去に愛した女性ですでに他界している。[6-4]
オブロンスキーはマリトゥスのもとで猟の素晴らしさを、リョーヴィンとヴェスロフスキーに聞かせた。
マリトゥスを引き合いに出して、リョーヴィンは「労力に不相応な利潤はすべて不正なもの」と主張し、オブロンスキーは「あくまで勤労や知恵で金をもうけたもので、金持ちの商人や貴族のだれか異常に不正な人間とは思わない。」と反論した。[6-11]
猟に行ったとき、リョーヴィンがいつも泊まることにしている百姓の家の少年。
猟犬がものすごく大きくて怖かった、と叔父に話す。[6-11]
露: Марьей Власьевной
英: Marya Vlasyevna
リョーヴィンの家の客間で、シチェルバツキー公爵夫人が座っていた食卓にいた人物。[6-14]
キティの結婚式の見物人の中に似たような名前の人物マリヤ・ヴラーシエヴナが出てくるが、ロシア語のスペルが微妙に異なるので別人と思われる。
シチェルバツキー公爵夫人によると、悪い産科医にかかった故に亡くなった、という人物。[6-14]
ドリイのセリフに登場する、いなくなったことが惜しまれる人物。[6-15]
文脈から、ドリイの子どもたちの家庭教師だった人物と思われる。
いたずらをして立たせたマーシャに対し、ドリイが言ったセリフ「もうファニイのところに行っていいわ」に登場する人物。[6-15]
ヴォズドヴィジェンスコエ村にやってきたドリイを迎えるアンナらを見ていた、村の百姓。[6-17]
ワルワーラ公爵令嬢がドリイとの会話で口にした人物たち。[6-20]
カシン県の貴族団長。
莫大な財産を蕩尽した、善良な、ある意味では正直な人物であるけれども、新時代の要求をまったく理解しない、古いタイプの貴族のひとり。[6-26]
近衛騎兵大尉。[6-29]
大学教授で、きわめて聡明な人物であり、コズヌイシェフとは大の親友。
スネトコフのあとがま候補として、スヴィヤジュスキーとともに名前が上がる。[6-26]
辛辣な顔つき。
カシン県の知事が演説の後、知事が話している台詞の中に登場する人物。[6-26]
スヴィヤジュスキーと同じ党派に属する別の郡の軍貴族団長。[6-27]
貴族団の会議で群衆が叫んでいたことのセリフに登場する人物。[6-27]
県の貴族団長を選ぶ投票において、フレーロフの投票権をはっきりさせる論議が白熱する。[6-28]
貴族団の会話の中で、白い口ひげを生やしたステパン・ワシーリッチのセリフに登場する人物。[6-29]
貴族団の選挙で傍聴席にいた婦人が、となりの弁護士に対して、コズヌイシェフの演説を賛辞したセリフで、引き合いとして登場する人物。[6-30]
騎兵二等大尉。県貴族団長の選挙において、候補者として名前を読み上げられるが辞退する。[6-30]
露: Петр Петрович Боль
英: Pyotr Petrovitch Bol
七等官(露: надворный советник、英: privy councillor)。
県貴族団長の選挙において、アプーフチンの次に候補者として名前を読み上げられるが辞退する。[6-30]
検事補。選挙後にヴロンスキーが催した晩餐において、ヴロンスキーに手紙を持ってきた召使に対して、客のひとりが言ったセリフに登場する人物。
「こりゃ驚いた。あいつ、検事補のスヴェンチツキーにそっくりじゃないか」[6-31]
なお、選挙の場面でリョーヴィンが会った、「遅れやしませんと、私がいったでしょう」と言った検事補と同一人物かどうかは不明。
第7編
キティの名付け親で、キティをいつもかわいがっていた。
キティはマリヤ・ボリーソヴナの屋敷で、ヴロンスキーに出会う。[7-1]
キティがリョーヴィンに、訪問してくるよう言った人物。[7-2]
リヴォフのセリフに出てくる名前。おそらくリヴォフの子ども。[7-3]
リヴォフの同僚。[7-4]
リヴォフがマホーチンとしたきりのない会話の内容。[7-4]
急死した人物。ボーリ伯爵夫人はアプラクシン夫人の追悼式に行くため、音楽会には行けなかった。[7-6]
リヴォフとマホーチンの会話でもその急死が触れられている。[7-4]
モスクワのクラブで、トゥロフツィンと同席していた、ペテルベルグからきた若い軍人。[7-7]
頭のはげた、赤い口ひげの男。
オブロンスキーの友人で、モスクワのクラブでオブロンスキーとリョーヴィンにシャンパンをおごる。[7-7]
シチェルバツキー老公爵がリョーヴィンに語った、クラブの年寄り話に登場する人物。
老公爵によると、クラブにしげしげ通っているうちに、クラブ独特の言葉でシュリーピック(ぶよぶよ)になってしまうという。
チェチェンスキーもクラブに通いだして3年で、玄関番のワシーリイに「3人目のシュリーピック」と言われた。[7-8]
シチェルバツキー老公爵のシュリーピック話に出てくる、クラブの玄関番の名前。[7-8]
産婆。眉やまつ毛の白っぽい小さな顔。[7-13]
キティの小間使。[7-13]
産科医。太い巻きタバコを次から次へ吸う。[7-14]
オブロンスキーの周囲で高給をもらっていた人物たち。
ペトロフは銀行の頭取で1万2千ルーブルの収入、スヴェンチツキーは会社の重役で1万7千ルーブルの収入、ミーチンは銀行の創立者として5万ルーブルをもらっていた。[7-17]
オブロンスキーが希望している、南武鉄道相互信用代理委員会の一員になるためのキーパーソンのひとりであるユダヤ人。
オブロンスキーはカレーニンにポモールスキーへの口添えを依頼する。[7-17]
オブロンスキーが希望している、南武鉄道相互信用代理委員会の一員になるためのキーパーソンのひとりであるユダヤ人。
面会にきたオブロンスキーを2時間待たせた挙句、ほとんど拒絶の返事をした。[7-17]
ペテルブルグでオブロンスキーが、「妻とはなんぞや?」について話し合った人物。
妻と子どもがいるにもかかわらず、別に正式でない家庭を持つ。[7-20]
ちなみに、シチェルバツキー老公爵の話に出てくる同名人物とは別人、と思われる。
ペテルブルグで思いがけない出世をした人物。[7-20]
オブロンスキーが知っている、多額の借金があるのにちゃんと暮らしているペテルブルグ人たち。[7-20]
ミャフキー公爵夫人によると、メレジンスキー夫人が夫の治療のためにランドーをロシアに連れて帰ってきた。[7-20]
リジヤ伯爵夫人が召使に約束の時間を伝えた人物。[7-21]
リジヤ伯爵夫人がオブロンスキーに語った、信仰の厚い人物。
たったひとりの赤ちゃんを亡くし絶望したが、それにかわる親友を発見したことで、赤ちゃんを亡くしたことを神に感謝している。[7-21]
ヴロンスキーのアンナに対するセリフに出てくる人物。[7-25]
「母はエゴールの手を通して、金を送ってくれるかもしれないし。」
アンナのヴロンスキーに対するセリフに出てくる人物。[7-25]
アンナは2時間ばかりウィルソンのところを訪ねる。[7-26]
ヴロンスキーから雄馬のガンベッタを買った人物。[7-25]
ヴロンスキーのヤーシュヴィンに対するセリフに出てくる人物。
ヤーシュヴィンが恋をした相手らしい。[7-25]
結局、ヴロンスキーには追いつけず、手紙を渡すことはできなかった。[7-28]
赤ら顔の陽気そうな御者。[7-31]
馬車に乗り込んできたアンナに行き先をたずねた人物。[7-29]
アンナをニジェゴロド線の駅まで送り、切符を買いに行く。[7-30]
ピョートルとともにアンナを駅まで送った御者。[7-30]
駅でアンナが聞いた、女の子が叫んだセリフに出てくる人物。[7-31]
第8編
声のつぶれた歌手。
「北方のかぶと虫」誌の雑報欄に、ふざけた調子で書かれた。[8-1]
コズヌイシェフはゴルプツォフの家で、コズヌイシェフの著書「ヨーロッパならびにロシアにおける国家機構の基礎および形態の概要」を雑誌で批評した年の若い病弱な雑文家と会ったことがある。
クールスク線の停車場でコズヌイシェフに話しかけた公爵夫人のセリフに出てくる人物。[8-2]
ヴロンスキー老公爵夫人の小間使。[8-4]
シチェルバツキー老公爵のセリフに出てくる人物。
トルコと戦争しているのは、ラゴーゾフやリジヤ伯爵夫人が、シュタール夫人などといっしょになって宣戦布告したのか?という冗談めいたセリフ。
ここで紹介した一人ひとりの役割は、決して大きなものでありません。
しかし、名前があることで、ストーリーの背景が奥深く鮮やかに感じられるのも、小説アンナ・カレーニナの魅力です。
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