自衛隊には陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊の3つの部隊があります。
実は陸海空それぞれの部隊がYouTube公式チャンネルを持っています。
そして今、この3部隊のYouTube公式チャンネルの覇権争いに目が離せません。
再生数トップを走る陸自、登録者数で浮上する海自、高評価ではばたく空自。
データから見える各隊の比較をまとめました。
YouTube運用のヒントも得られますので、ぜひさいごまで読んでください。
データ調査日は2021年7月3日です。
- 陸海空の自衛隊各隊公式YouTubeチャンネルの比較データ
- YouTube運用で人気上昇のために大事なこと
公式チャンネルの概要
比較対象とした陸海空各自衛隊の公式チャンネルのリンクです。
陸上自衛隊のYouTube公式チャンネル
海上自衛隊のYouTube公式チャンネル
航空自衛隊のYouTube公式チャンネル
航空自衛隊チャンネル (JASDF Official Channel)
総視聴回数の推移
各チャンネル総視聴回数の過去1年間の推移をグラフにしました。
視聴回数が多い方から陸自、海自、空自となっており、順番は変わりません。
しかし、この1年で陸自と海自の差が縮まっています。
2020年8月に約800万回だった差は、2021年6月には約15万回まで縮小しています。
登録者数の推移
各チャンネルの登録者数の過去1年間の推移をグラフにしました。
もともと、登録者数トップは陸自でした。
しかし、2020年8月には48,000人だった海自との差は少しづつ縮まり、2021年2月に海自が逆転しトップとなりました。
海上自衛隊が伸びてきた3つの理由
トップを走る陸自に対して、海自が追いつくことができた理由を3つご紹介します。
YouTubeを運用している方は、陸自と比較した海自の特徴を分析することで、人気上昇のためのヒントが得られます。
定期的に動画をアップしている

動画登録数の年毎の推移をグラフにしました。
最初に動画をアップしたのは陸自が2009年9月30日、海自が2010年9月30日、空自が2014年3月26日です。
動画数は2014年まで陸自がリードしてきましたが、徐々に差が小さくなり、2020年に海自が逆転しました。
2021年も差が広がりつつあります。
次に、過去1年の動画登録数の月毎の推移をグラフにしました。
青色グラフの海自は、月平均9本の動画をとぎれることなくアップしています。
一方、赤色グラフの陸自は、2020年11月1日から2021年4月28日まで動画のアップがありませんでした。

陸自のYouTube担当者は2020年11月に転勤してしまったのでしょうか
陸自の新規動画アップがない間にも海自は着実に動画をアップし続け、2021年2年にチャンネル登録数で逆転しました。
固定ファンである登録者を増やすために、定期的な更新の大切さがわかります。
高評価の数が多い

チャンネル内の動画ごとにつけられた高評価数と低評価数を集計しました。
高評価の合計数の順位は、海自、陸自、空自の順でした。
一方、低評価の合計数は、陸自、海自、空自の順となっています。
つまり、陸自より海自の方がクオリティの高い動画をアップしていることになります。
単純な合計数は動画の数に比例しますので、高評価と低評価の比率ではどうでしょうか?
比率をみると、空自31.5、海自30.2、陸自17.8の順となりました。
広報の顔「音楽隊」関連動画の再生数が多い

自衛隊各隊には広報活動の顔として音楽隊が組織されています。
陸海空各隊チャンネルのメインコンテンツは、装備や訓練の動画です。
しかし、装備品や演習など特定分野の動画だけでは視聴者層が限定的になります。
各隊のサブコンテンツとしての音楽隊の動画に着目してみます。
タイトルに「音楽」が含まれている動画数をグラフにしました。
「音楽」動画数は、陸自と海自がほぼ同じくらいです。
それぞれチャンネル内の4分の1程度を占めています。
次に、「音楽」動画の視聴回数を集計したものをグラフにしました。
視聴回数は海自が陸自の2倍以上となっています。
また、海自は音楽隊動画でチャンネル総視聴回数の2割を獲得しています。
まとめ

さいごまでお読みいただきありがとうございました。
分析したことをまとめます。
このままいくと、総視聴回数でも海自が陸自を逆転するのは時間の問題です。
その前に陸自が何か手をうつか!?
熾烈な覇権争いに目が離せませんね。
今後も定期的に調査していきます。
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